1/12/2009

彼がパンに指を突っ込んで、引っ張ると…

「鼻があった!イヴァン・ヤーコヴレヴィチは手を下ろして、目をこすり触って確認してみた。鼻だ、そう鼻ではないか!」
八等官コヴァリョフさんのなんですけどね。


確かこんな文章で始まった、奇怪極まりないニコライ・ゴーゴリ作『』。
文学をまじめに勉強しなかった私が、ゴーゴリで覚えているのはこのくらい。
芥川の場合、逆ですよね。なくなるんじゃなくて、長くてそれが嫌で短くするっていうやつ。
二つとも主人公のコンプレックス(ゴーゴリのは官位、芥川のは容貌)と結びついていて、読了後、作家の目の付け所と共通性に妙に感心した。


春に立ち上げる学会で行うシンポジウム企画の話し合いをするため、渋谷のtokyo salonard cafeへ。


モスクワ留学中に同じ寮でよくつるんでいた、Dさんにそのシンポジウムの発表者としてお願いした。その中で、ゴーゴリ生誕200周年の話になり、ふと上記のくだりを思い出した。


で、その会合でシンポジウム企画から脱線して、ゴーゴリ生誕200周年記念特別シンポ企画が持ち上がる。 話は大いに盛り上がり、上記学会の二回目ないし特別枠で企画すると述べ、企画をDさんに依頼。 かなり勝手に進めてます。


個人的な希望としては、学部時代に東京工業大学でやっていた「夏目漱石論」。夏目漱石のある作品を哲学者、文学者、社会学者が討論するセッションがあった(うろ覚え)と思うけど、そんな感じでやれればなぁ…

参考にしたいので、上記東工大の授業に関する詳細情報求む。

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